2016-03-15 遠くに行くこと。 車窓から、それは車とか山手線とかのそれではなくて新幹線における車窓のことなのだけど、夜の車窓から見える景色は、ただの光の筋ばかりで、富士山とか浜名湖とかは見逃してしまった。遠くに来たところで、僕の頭の中でなにか新しい思考が生まれるわけではないし、詰まるところどこに行ったって、人がそこに生きて、生活を営んでいるということには変わりないのだな、などと思いながら、車両のつなぎ目の空間はやたら騒々しい音をたてて、僕を運んでいる。